首のしわが気になる方へ 首のしわを改善する方法まとめ
首のしわとは
首はお顔と同じように隠されずに見えてしまう部分ですので首にしわがあると目立ってしまい老けて見えてします。年輪が隠せない部分と言われています。
欧米人の方では特に気にする傾向がありますが、日本人の方でも気されている方は多いと思います。
首の皮膚は薄く良く動く部分なので、しわが刻まれたりたるみが出やすい部分です。お若いうちから首のしわが強く出てしまう方もいらっしゃいます。首のしわは、横に数本長く刻まれる横じわと、加齢により皮膚や筋肉がたるんでできる縦じわの2つがあります。
首のしわの原因
首の横じわと縦じわの2つに分けて解説します。
首の横じわ
首は良く動く部分ですので皮膚が折りたたまれてシワになりやすくなります。首の皮膚は皮下の組織との結合が緩いですが、首の横じわ部分では比較的硬く皮下組織と結合しておりより折り目がつきやすくなっています。もともとこの癖が強い方ではお若い方でも横じわが目立ちます。
他のしわと同様に、加齢とともに皮膚の再生の力が落ち、線維芽細胞などの働きが衰え、コラーゲンやエラスチンなどの繊維やヒアルロン酸などの基質の量が減ってくると皮膚のしわが深くなり溝となって深く刻まれてしまいます。
首は露出している部分ですので紫外線を受けやすく、皮膚がダメージを受けてさらに老化して横じわが深くなりやすくなります。
首の縦じわ
首の縦じわは首の皮膚や広頚筋などのたるみによってできるシワです。首の皮膚や筋肉は薄く、比較的深部の組織と緩やかに結合しているため加齢とともに皮膚やそのすぐ下の広頚筋がたるんできます。
また、アゴの骨が委縮して土台が減ることで余計に皮膚や筋肉が余ってたるんでくると縦にヒダ状になって縦じわができたように見えます。
「イー」と広頚筋に力を入れると縦じわが目立って出ます。その時にできる縦じわは広頚筋が収縮してできるシワで、広頚筋の英語名のplatysmaにちなんてプラティスマバンドと呼ばれています。
首のしわを改善する方法
首の横じわ
首の横じわはフィラーを注入して溝を埋めることで目立たなくさせることができます。
ただし、首の横じわはヒアルロン酸を注入することが多いですが、浅い層に入れないときれいに改善できないことも多く、硬いヒアルロン酸ではみみずばれのようになってしまうことがまれにあります。
そのような場合にはなじみやすく、皮膚の浅いところにも注入できるベビーコラーゲンが良いです。
また自分の再生力で自然な感じで横じわを改善させてくれるFGFも有効です。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は深い、へこみが強いシワを持ち上げるのに有効です。比較的溝が柔らかく、深めの首の横じわに適しています。ヒアルロン酸は硬すぎず柔らか過ぎないヒアルロン酸が良く、当院ではジュビダームシリーズ(ボリューマ、ウルトラプラス)、クレヴィエルプライムがお勧めです。
ベビーコーラゲン
浅い硬いしわの場合は、浅い層にフィラー(注入剤)を注入しなければ改善しにくいですが、ヒアルロン酸を浅い層に入れるとミミズバレになるリスクがありますので、浅く硬いしわはベビーコラーゲンが向いています。コラーゲンはなじみやすいため皮膚の浅い層でも注入できるため、浅く硬い首の横じわを改善させることができます。
ベビーコラーゲンは赤ちゃんに多いⅢ型コラーゲンが多く含まれるため、再生作用によりしわがさらに改善して皮膚に張りが出やすくなる可能性があります。
FGF
線維芽細胞を刺激してご自分のコラーゲンを増生させてしわを改善させます。より自然で長持ちしやすく、満足度が高い治療ですが、ごくまれにコラーゲンが過剰に生成されて盛り上がってしまうリスクがありますのでそのあたりのリスクを知っていただいて施術していただく必要があります。
首の縦じわ
広頚筋の動きによって出る首の縦じわ(プラティスマバンド)はボトックスで筋肉の動きを抑えることで改善します。首のたるみによる縦じわのたるみを改善する治療を行います。
切らない方法では、ハイフ(HIFU)や、糸によるリフトアップがあります。ダウンタイムが数日程度のことが多く、わりと手軽に行うことができ、たるみ予防効果もあります。
切る方法では、フェイスリフトネックリフトを行うことでフェイスラインから首にかけてのたるみを改善することができます。
ボトックス
広頚筋がたるんでいる方などでは、広頚筋に力が入ると縦にプラティスマバンドが出ますので、ボトックスで筋肉の動きを抑えることでプラティスマバンドを出にくくすることができます。
広頚筋の力が強い部分ほど縮んで縦のスジとなりますのでプラティスマバンドに沿ってボトックスを注入していきます。
効果は3~6か月間です。
ボトックスには有名なアラガン社のボトックスと、不純物の少ないゼオミンボトックスがあります。
ハイフ(HIFU)
超音波をSMASに連続する広頚筋の層に照射することで熱で収縮させてたるみを引き締めてリフトアップし縦じわを出にくくします。アゴのラインだけでなく、ホホを引き締めることでフェイスラインのリフトアップ効果もあります。
痛みが少なく、ダウンタイムもあまりない治療ですので手軽にたるみを改善させたい方にはおすすめです。
糸のリフトアップ
糸のリフトには大まかに2つあります。 吸収される糸を格子状に埋め込んでたるみを引き締めてリフトアップするショッピングスレッドと、トゲのついた糸を入れて引き上げるコグリフトがあります。
ショッピングスレッド
ショッピングスレッドでは寝た状態(たるみがリフトアップした状態)で糸を皮下に格子状に網のように挿入することでたるみを支えリフトアップさせます。
頬やアゴ下が引き締まり、たるみを軽減することができます。
また、糸の刺激で内部からコラーゲンが増生してお肌にハリが出ます。
糸は吸収されてなくなっていきますが、繰り返すことでコラーゲンの支えができてお顔がたるみにくくなります。
コグ(トゲ)のスレッドリフト
トゲ(コグ)付きの糸をフェイスラインやアゴ下の皮下に挿入してたるみを引き上げることで首の縦じわを軽減することができます。
当院ではミントリフトⅡミニがリフト効果が高くダウンタイムも少ないのでおすすめです。
糸は吸収しながらコラーゲンに置き換わって皮膚を支えてくれますのでたるみの予防効果があります。
フェイスネックリフト
首のたるみは耳の後ろの部分を切開してアゴ下を剥離し、たるんだSMAS・広頚筋を引きあげ、余分な皮膚を切除することでしっかりリフトアップすることができます。
首がたるんでいる方ではホホやフェイスラインもたるんでいることが多く、ホホ・フェイスライン・首のたるみを同時に引き上げるフェイスネックリフトを行うことでホホやフェイスライン、首などお顔全体のたるみを解消することができます。
以上が首のしわを改善する方法です。
ご自身のシワのタイプとご希望に合った方法で首のしわを解消していたただくのが良いです。
そのほかしわ治療の基本については以下をご参考下さい。