鼻尖縮小は鼻先の細さを調整できるの?アップノーズになったりするの?医師が症例写真で解説!
作成日:2024.2.12 更新日:2024.5.14
鼻尖縮小のカウンセリングをしていると、「他院で鼻尖縮小するとアップノーズになると言われました」「鼻尖縮小で鼻先の細さの調整はできるのかですか」と質問されることがあります。
ここでは、その質問に症例写真も参考にしながらご説明していこうと思います。
目次
鼻尖縮小とは?団子鼻解消術
鼻尖縮小とは、丸い鼻先・団子鼻を細くしてすっきりさせる手術です。
鼻先の軟部組織を除去したり
鼻翼軟骨を尖らせたり寄せたりすることで鼻先を細くします。
鼻翼軟骨の形成の仕方違いで、軟骨を寄せる通常の鼻尖縮小と、鼻翼軟骨をカットして段差を作る3D法の2つがあります。
3D法の方が通常の鼻尖縮小より鼻先を細くできて、高さも出すことできます。
鼻翼軟骨の寄せ方 鼻尖縮小術
鼻翼軟骨は下図のように鼻先に翼のようにある軟骨です。
鼻尖縮小ではまず、この鼻翼軟骨の中間脚と外側脚の移行部のあたりの曲がっている所を折り曲げて縫い合わせます。
そうすることで左右の鼻翼軟骨を尖らせます。そして次に尖らせた左右の鼻翼軟骨を糸で寄せ合わせます。そうすることで離れた左右の鼻翼軟骨の突出点を寄せて中心付近がお山のてっぺんになるようにして鼻先を細く見せることができます。
この左右の鼻翼軟骨を寄せる際には、折り目の一番高い部分だけを縫い合わせることが多いですが、外側脚が突出して団子鼻が上の方まで広がっている場合は一番高い中間脚部分だけでなく、外側脚の頭側(上方)側に糸をかけて寄せることもあります。
鼻尖縮小術をするとアップノーズになるの?
結論を言うと、鼻尖縮小をしたから必ずアップノーズになるというわけではありません。
鼻尖縮小で逆に鼻先が下がる人もいらっしゃいます。
通常鼻尖縮小術によるアップノーズリスク
鼻先が上がるか下がるかは、鼻翼軟骨を寄せる位置や高さの変化によって、変わってきます。
基本的に鼻翼軟骨の頭側(上方)を寄せるほど鼻先は上がりやすくなってアップノーズ方向にいきます。鼻先の下側(内側脚より)を寄せるほど鼻先は下がる傾向があります。
なので鼻尖縮小でアップノーズになるよと言っている先生は、鼻先縮小で頭側の外側脚を寄せることが多い先生なのかもしれません。
ただし、通常はあまり頭側を寄せることは多くありませんし、頭側を寄せるほどアップノーズになりやすいだけでなく、ピンチノーズになりやすい傾向もありますのでほどほどにしないといけないところはあります。
鼻尖縮小3D法術のアップノーズリスク
3D法の場合は、鼻翼軟骨の外側脚をカットして立てることで段差を作って鼻先を細くする方法です。
軟骨を立てる分だけ鼻柱方向に高さが出ます。鼻柱はお顔の正面より少し上を向いていますので、高さが出ると鼻先は若干上を向きアップノーズ気味になります。
また、3D法の場合、外側脚は斜め上に伸び出していますので、外側脚をカットすると外側脚の外側の切れ端はやや上方に位置にすることになります。そのため立てた支柱をやや上方にある外側脚に寄せるとやや鼻先は頭側方向に行きやすくなり、ややアップノーズ方向に行く可能性があると言えます。3D法はたれ鼻気味の方に向いている手術になります。
鼻尖縮小アップノーズリスクの症例解説
通常の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真①
まず一人目の方です。通常の鼻尖縮小をおこなっていますが鼻先の位置にそんなに変化は見られませんね。通常はこんな感じであまりアップノーズになったりすることはありません。ブログをご覧になりたい方はこちらをクリック
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
通常の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真②
こちらの方もアップノーズになっていません。人中と鼻柱の角度に注目すると、逆に若干鼻先が下がっている感じになっています。こんな感じで鼻尖縮小すると少し鼻先が下がる方は多いです
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
通常の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真③
良く見ると若干鼻先が下方向に厚みが出てやや下方向に伸びたようにも見えます。
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
通常の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真④
この方も鼻先の位置はほとんど変わっていませんね。
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
以上が通常の鼻尖縮小の症例写真でした。鼻先がアップノーズになるどころか少し下がるか方もいらっしゃいますね。
次は鼻尖縮小3D法の症例写真を見てもらおうと思います。
3D法の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真①
側面では鼻先が高くなったのがわかりますね。3D法の鼻先が高くなる効果がしっかり出ています。ここで、アップノーズになっているかに注目して見ると、術後はそれほどアップノーズになっている感じはないですね。逆に少し下がっているようにも見えなくないです。
3D法でもこのように鼻先のローテーションは変わらない方もいらっしゃいます。
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
3D法の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真②
この方も正面方向に高さが出ているのがわかりますね。
この方の場合は鼻先が正面方向に高くなったことでアップノーズ感が出ています。まさにこのような感じで3D法ではアップノーズに見えやすくなる傾向があります。
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
3D法の鼻尖縮小アップノーズリスク症例写真③
この方も正面方向に高さが出ています。鼻先のローテーションに注意してみると鼻先の位置や鼻柱の角度を見るとそれほどアップノーズが強くなっているわけではありませんね。
3D法ではあまりアップノーズにならないように左右の軟骨の寄せ方を調整したりもしています。
内容:鼻の穴を切開し、軟部組織を除去、軟骨を形成して団子鼻を改善します。
料金:222,530~311,800円(税込)
リスク:一時的な腫れや内出血。鼻尖上部に厚みが出るリスク。
症例はランダムにピックアップしたものですが、通常の鼻尖縮小ではアップノーズになるというより逆に鼻先が落ちている方が多いですね。
鼻尖縮小アップノーズリスクのまとめ
通常の鼻尖縮小では鼻先のローテーション(回転)は基本的にアップノーズになるものではなく、結び方などで変わってくるといことになります。
ただ、3D法ではアップノーズになりやすい傾向はあります。鼻先の回転に関してはご希望やお鼻の状態で、軟骨を結ぶ位置だったり、3Dの形成のやり方で多少の調整は可能です。
以上鼻尖縮小でアップノーズになるのかとういことについての解説でした。
では、次に鼻尖縮小術で鼻先の細さを調整できるのか?ということについてお話ししようと思います。
鼻尖縮小術による鼻先の細さ調整について
鼻先の細さ調整は可能か?
鼻尖縮小の調整ですが、この左右の鼻翼軟骨を寄せる際に、寄せる程度を控えめにしたり、しっかり寄せたりすることで鼻先の細さを調整することは可能です。
しっかり細くするには、左右の鼻翼軟骨を折り曲げた突出点をぴたりと寄せますし、控えめに寄せるには突出点がやや離れた状態を保つように寄せます。
通常の鼻先の場合左右の軟骨の突出点は離れており、左右突出点はtipdefiningpoint(TDP)と言いますが、鼻尖縮小の際に左右のTDPを残して寄せると自然な変化になります。
ただ、団子鼻の方では、左右の突出点をくっつけるくらい寄せたとしても変化が少ないことも多いです。特に皮膚が厚かったり軟骨が小さい方では変化が少なくなります。
そもそも我々日本人は皮膚が厚く軟骨も小さい方が多いので、控えめにしたいといって控えめ寄せるとほとんど変化が出ない可能性があります。なので、軟骨が小さい方、皮膚が薄い方では控えめに調整する必要はないかと思います。
ただ、逆に、皮膚が薄く軟骨がしっかりしている方では、不自然な変化にならないようにTDPを残して控えめに寄せるのが良いです。
術中はそのあたりを判断しながらその方の鼻に応じて調整しています。
しっかり鼻先を細くしたいなら3D法
先ほど言いました通り、軟骨が小さく皮膚が厚い方では鼻先は細くなりにくいです。
3D法は鼻翼軟骨をカットして段差を作ることで細くする鼻尖縮小術なので、変化が出にくそうな方や鼻先をしっかり細くしたい方では3D法を選択するのも良いでしょう。
通常の鼻尖縮小より鼻先が細くなりやすく、鼻先を正面方向に高くすることもできますのでよりシュッとした尖った鼻先になりやすいですね。
鼻尖縮小術による鼻先の細さ調整のまとめ
鼻尖縮小術で、ある程度細さを調整することはできます。
鼻先の太さを残してある程度細くしたい場合は、左右の鼻翼軟骨の突出点を控えめに寄せてTDPを残します。軟部組織の切除を控えめにすることで変化を少なくすることもできます。
また、しっかり細くしたい方や変化が出にくそうな方では、鼻先が細くなりやすい3D法を選択すると良いですね。3D法ではさらに正面方向に高さを出すことができます。
ただ、先ほど話した通り、鼻尖縮小はしっかり細くしたとしても変化が少ない方もいらっしゃいます。
なので、軟骨がしっかりしている方でなければ、普通は、あまり控えめに調整する必要はないかと思います。