【鼻整形】鼻中隔延長と小鼻縮小と鼻孔縁下降を徹底比較|自分はどれを受けるべき?
作成日:2024.7.23
目次
それぞれの手術の適応と見分け方
カウンセリングをしていると、鼻を目立ちにくくしたいけれど、どれをした方が良いかわからないと言われることがあります。
例えば、迷われている手術では鼻孔縁下降術、鼻中隔延長か、鼻翼縮小(小鼻縮小)などがあります。
それぞれの施術は最近とても人気でされる方は多いですが、それぞれ改善させる部位が違います。
なので効果は当然違いますが、共通点を言うなら鼻の穴を目立ちにくくしたいという方におすすめな施術だということです。
鼻の穴を目立ちにくくしたい方は、別コラムの「鼻の穴を目立たなくする方法を解説【美容整形】」で解説していますのでそちらを参考にしていただければと思います。
上記のコラムと重複する部分はかなりあるかと思いますが、今回のコラムでは、鼻孔縁下降・鼻中隔延長・鼻翼縮小の3つについて、具体的に解説していこうと思います。
それぞれの手術の違い
まず、鼻孔縁下降・鼻中隔延長・鼻翼縮小の3つの手術ですが、それぞれ効果を出す部位が違います。
作用する部位はそれぞれ、
鼻孔縁下降⇒鼻の穴の縁(上の方)
鼻中隔延長⇒主に鼻先。鼻柱のこともある。
鼻翼縮小⇒鼻翼(小鼻) です。
効果としては、
鼻孔縁下降⇒鼻の穴の縁を下げて鼻の穴がせり上がっているのを改善させます。
鼻中隔延長⇒鼻先や鼻柱を引き下げることでアップノーズを改善したり、高さを出したりします。
鼻翼縮小⇒内側法では小鼻の幅を小さくして、外側法では小鼻の張り出しを減らします。
基本的には内側も外側も同時に切って小鼻全体を小さくすることが多いです。
それぞれの手術のイメージはざっとこんな感じですがお分かりになりましたでしょうか。
なので、自分の鼻が目立って嫌なのが鼻孔縁なのか、鼻先がアップノーズとか低いから嫌なのか、小鼻が大きくて目立って嫌なのかでどの手術が良いかが決まってきます。
概要はこんな感じですが、それぞれの手術で詳しく個別に見ていきます。
鼻孔縁下降術(鼻孔縁延長)
鼻孔縁下降術の適応の方はこんな感じで鼻の穴がせり上がっている方です。
鼻の縁の部分の組織が少ないことで鼻の穴がせり上がってしまっています。
このような方は正面だけでなく側面からも鼻の穴が見えて目立ってしまっています。
こういう画像の方ような感じですね。
ただ、ここで注意すべきは、横から鼻の穴が目立つ方は、鼻柱 が下がっていることが原因の方もいらっしゃいます。
横からの見た鼻の穴の長軸に 対して鼻孔縁が上がっているのか、鼻柱が下がっているのか を見極める必要があります。
この図ではタイプ2やタイプ3の方が鼻孔縁がせり上がっているので 鼻孔縁下降術が適応になります。
鼻孔縁下降術の手術方法
具体的な鼻孔縁下降術の施術方法について説明します。
鼻孔縁がせり上がっている部分には、組織が少ないため、鼻孔縁の組織を剥離して耳の軟骨を持ってきて移植して鼻孔縁を下降させます。
この際、移植軟骨のカーブが鼻のカーブに合うようにカットし整えて移植します。
イメージとしては図のようになります。
鼻孔縁のせり上がりの強い方では、耳の表側から耳の皮膚と軟骨の複合組織を採取して、鼻孔縁に移植することでさらに鼻孔縁を下げるようにします。
症例写真(鼻孔縁下降)
鼻孔縁下降術の症例写真を見てもらいます。
手術前→手術後
術前は正面から見ても斜めから見ても鼻孔縁がせり上がって鼻の穴がやや目立ってしまっています。
耳の軟骨を鼻孔縁に移植してせり上がりを下げました。
術後の鼻孔縁を見ていただくと、せり上がりがなくなって鼻孔縁が平坦になったのがわかります。
鼻の穴もそのぶん見える面積が減って目立ちにくくなりました。 鼻孔縁下降術はまさにこんな感じの変化を出すことができます。
鼻孔縁のせり上がりを改善させるだけの手術なので、自然な感じの変化です。
鼻中隔延長
次に鼻中隔延長についてです。
鼻中隔延長が適応の方は、鼻先をしっかり伸ばしたり、高さを出したい方です。
アップノーズや豚鼻感が強い人、鼻先がかなり低い人など、鼻先に変化をしっかり出したいという方におすすめです。
耳介軟骨移植でも鼻先を伸ばしたりすることはできますが、固定しないのでリスクは少ないですが鼻中隔延長ほどは効果は出せません。
イメージとしては、耳介軟骨移植は1~2mm、鼻中隔延長は2~3mm以上伸ばしたい方向けという感じなので、確実にしっかり伸ばしたい方には鼻中隔延長が適応になります。
ただ、鼻中隔延長は後で手術方法で述べますが、鼻先を固定していくので、術後硬くなったり、曲がってくるリスクや、鼻の通りが悪くなるリスクがあるので、できるだけリスクの少ない方法を考えている方にはおすすめできません。
鼻中隔延長の手術方法
それでは、鼻中隔延長の手術について解説します。
鼻中隔は左右の鼻の穴を仕切る壁で、図のように鼻の真ん中に縦に立っている軟骨です。
鼻中隔延長では、その鼻中隔軟骨に移植軟骨を足して、鼻先を伸ばしたい方向に鼻中隔を延長します。
付け足す軟骨は鼻中隔軟骨をくりぬいたり、耳や肋骨からの軟骨が使われます。
次に、延長した鼻中隔に鼻先の軟骨の鼻翼軟骨、図で言うと一番下にある翼のような軟骨ですね、これを延ばして延長した鼻中隔に固定することで鼻先を伸ばしたり高さを出したりすることができます。
鼻翼軟骨はよく動く軟骨なので、硬い土台に固定して鼻先を伸ばすことで、確実に伸ばして効果を高くすることができます。
基本的に鼻中隔延長は鼻柱も切開するオープン法でおこなわれます。
症例写真(鼻中隔延長)
鼻中隔延長の症例写真です。
手術前→手術後
術前は鼻先が上がってアップノーズが強かったですが、鼻中隔に固定してしっかり鼻翼軟骨を伸ばしたことで鼻先がしっかり斜め下方に延長しましたね。
術前は豚鼻でしたが、術後は鼻の穴が見えにくくなって整って見えるようになりました。
このように鼻中隔延長はしっかり鼻先を伸ばしたり、高さを出したりすることができます。
鼻翼縮小
最後に鼻翼縮小(小鼻縮小)について解説します。
まず、鼻翼縮小が適応の方は、小鼻の幅が広かったり、小鼻の丸み(張り出し)が強いなどの理由で小鼻が目立っている人です。
小鼻縮小は内側を切る方法と外側を切る方法がありますが、小鼻の幅が広い人は、小鼻の横幅を切除する内側法(図)が適応です。
小鼻の丸みを減らしたい方は、小鼻の縦幅を切除する外側法 (図)が適応です。 基本的の小鼻の大きさを気にされている方は、小鼻の幅が広く、かつ 小鼻の丸みも強めの方が多いです。
内側法だけおこなって幅だけ狭くなると、巾着のような形になりかえって小鼻の丸みが強調されてしまいますし、外側法だけ行って丸みだけ減らしても小鼻の幅は狭くならないので小鼻をあまり目立たなくさせることはできません。
なので内側法・外側法の両方を組み合わせておこなうことが多いです。
小鼻は硬く厚い組織なので、内側・外側どちらか一方切除しても変化が出にくかったり、後戻りがあったりしますが、内側法と外側法を同時におこなうと小鼻がフリーになって土台から動かして固定し直せるので効果も高く、後戻りも少なくなります。
鼻翼縮小術の手術方法
鼻翼縮小術は先ほどの図の赤い線の部分を切開して、小鼻の組織を切除した後、吸収される糸で中縫いし、最後に外縫いで仕上げます。
傷は小鼻の縁取り部分にできるのでそれほど 目立たないことが多いです。
この辺りは「切る小鼻縮小術は将来どのくらい傷跡が残るのか」 というコラムを参考にしてもらえればと思います。
小鼻縮小をすると、小鼻自体が小さくなって小鼻の印象が減ってすっきり見えるようになります。
また、鼻の穴自体も小さくなるので、鼻の穴も目立ちにくくなってさらにすっきり見えるようになります。
ただし、小鼻が小さくなると鼻先が相対的に大きくなって団子鼻が強調されてしまいます(図)。
なので、小鼻縮小をする際は鼻尖縮小も行ったほうが良い方は多く、実際組み合わせて行う方は多いです。
症例写真(鼻翼縮小)
さて、鼻翼縮小もわかりやすいように症例写真を見ていただきます。
症例写真(小鼻縮小(内側+外側))
手術前→手術後
鼻翼縮小の内側法と外側法を組み合わせて手術した方です。
先ほども説明しましたが、組み合わせて手術するとより効果は高いです。
今回の方も、術前は小鼻の幅が広くて張り出していましたが、術後は小鼻がすっきりコンパクトになって目立ちにくくなりましたね。
小鼻の幅が狭くなったのはもちろんですし、鼻の穴も小さくなって目立ちにくくなりました。
鼻翼縮小で、鼻先は団子鼻が強調されてしまうので、この方は鼻尖縮小も同時に行っています。
組み合わせた手術
さて、それぞれ適応をお話ししましたが、組み合わせの手術をおこなうことも多いです。
例えば、アップノーズだけでなく、鼻孔縁が後退していて鼻の穴が目立っていたりすれば、鼻中隔延長と鼻孔縁下降を同時に行ったりしますし、小鼻は大きいけれど、鼻孔縁もせり上がっている方は、鼻翼縮小と鼻孔縁下降を組み合わせたりします。
鼻翼縮小の場合は、団子鼻を目だちにくくさせるために、鼻尖縮小を同時におこなうことも多いです。
3つすべての要素がある方、つまり、アップノーズで、小鼻が大きくて、鼻の穴がせり上がっている方は、鼻孔縁下降、鼻中隔延長、鼻翼縮小の3つを組み合わせることもあります。
そして、組み合わせるごとに、目立つ部分が多く減りますので、変化は出やすくなります。
こちらも少し症例写真を見てもらいましょう。
症例写真
鼻中隔延長+小鼻縮小
手術前→手術後
この症例の方は、鼻中隔延長と鼻翼縮小を同時に行っています。
基本的に鼻先と小鼻は別パーツなので、鼻翼縮小はどの施術とも組み合わせることは多いです。
今回の症例では、術後は鼻中隔延長で鼻先が高くなって斜め下方に延長したのがわかりますね。
横から見ると鼻先がしっかり高くなったのがわかります。 また、鼻翼縮小で小鼻が小さくなったのもよくわかりますね。
正面から見ると鼻の穴が目立ちにくくなりました。
さらに、鼻根部にI型プロテーゼを入れて鼻筋を通して全体の印象を整えています。
鼻先も小鼻も鼻根部も整えていわゆる鼻フルという手術ですね。 なので、正面から見ると鼻全体がすっきりとした印象になりましたね。
横から見てもわし鼻気味だった鼻背が、鼻根部と鼻先が高くなって、プロテーゼを入れたことで、鼻筋も真っすぐになって、印象が良くなりました。
鼻孔縁下降、鼻翼縮小(内側+外側)
手術前→手術後
この症例の方は、以前の鼻孔縁下降の症例写真でも出させてもらいましたが、今回組み合わせ治療の参考としてまた出させてもらいます。
この方はもともと、小鼻自体やや幅があって、丸みも少しありました。
また、鼻の穴もせり上がっていたため鼻の穴が余計に目立ってしまっていたため、今回鼻孔縁下降と鼻翼縮小を同時に行っています。
正面の画像を見ていただくと、術後は、鼻孔縁下降と鼻翼縮小を同時の行ったことで、鼻の穴が劇的に目立ちにくくなりましたね。
斜めから見ても、鼻の穴がぐっと目立ちにくくなったのはもちろんですが、小鼻も小さくなってすっきりしました。
組み合わせ治療がとても効果的なのがわかっていただけるかと思います。
まとめ
以上が鼻孔縁下降、鼻中隔延長、鼻翼縮小のそれぞれの適応と手術についての解説でした。
ご参考になりましたでしょうか。 鼻は構成する部位や要素が多いので、どんな手術が良いのかわかりにくいところがあるかもしれませんが、このコラムが参考になればと思います。
鼻は一つの特徴が目立っているということもありますが、先ほど言ったようにいろいろな要素があり、複数の特徴が目立ってしまっていることが多いです。
何度も手術をするとダウンタイムを何度もとることになったり、なんども同じところを切開して、変形・拘縮の原因になってしまいます。
なので、今言った3つの手術はもちろん、いろいろある鼻の施術の中で、ご本人の鼻に合った施術をきちんと組み合わせて、1回でしっかり整えると良いかと思います。
カウンセリングで初めて指摘されて、自分に合う手術を意識される方は多いです。
是非無料カウンセリングを利用していただいて、自分の鼻はどんな施術が合うのかを見極めていただければと思います。