20年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。 「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。
【鼻整形】豚鼻でもあり団子鼻でもある場合の治し方を解説!【鼻中隔延長・耳介軟骨移植・鼻尖縮小】
作成日:2025.6.28
ぶた鼻でもあり団子鼻でもある方は、どの施術を受けるべきかについて、症例写真をご紹介しながら解説していきます。
鼻の代表的な悩みである鼻が低い、鼻の穴が大きい、豚鼻、団子鼻などはそれぞれの治療法は異なります。それぞれの悩みが組み合わさっていることも多く見極めが大事になります。
ぶた鼻や団子鼻について悩んでいる方、鼻を整えたい・手術を検討しているという方は是非参考にしてください。
目次
鼻先のお悩み
鼻先の悩みは、今言ったような団子鼻や豚鼻もそうですし、鼻先が低い、俗にいうぺちゃ鼻という悩みもよくあります。
今お話しした悩みはそれぞれ原因が異なっていて、改善させるにはそれぞれ違った治療が必要になります。
そして悩みが組み合わさっている場合は、組み合わせの手術が必要になってきます。 それについてはまた後で説明します。
まずは、それぞれの原因と治療法についてお話しします。
豚鼻
まず、豚鼻とは、図のように鼻先が豚のように上を向いている鼻のことを言いますが、アップノーズとも言ったりします。
豚鼻だと、鼻の穴が見えやすく、鼻が短い印象になり不格好に見えてしまいます。
治療法
豚鼻を改善させるには、鼻先を斜め下方向に伸ばす必要があります。
ちなみに、単に下方向(足側)に伸ばすとたれ鼻になるので、通常は高さも出しながら斜め下方向に伸ばす必要があります。
豚鼻を改善させる手術には、プチ整形の場合、ミスコというトゲ付きの糸で鼻先を高くする方法があります。効果は半年くらいです。
また、手術の場合は、リスクを少なくして自然な感じの変化なら耳介軟骨移植がおすすめで、リスクをとってしっかり伸ばすなら鼻中隔延長という手術がおすすめです。効果は半永久です。
ただし、今言った治療は、伸ばすのは鼻先だけなので、鼻の穴の縁(鼻孔縁)がせり上がっているタイプの人は、さらにせり上がって鼻の穴は目立ちの解消が弱くなるので、鼻孔縁下降という鼻孔縁を下げる手術も併せておこなったほうが良いです。
以上が豚鼻についてでした。
団子鼻
次は団子鼻についてお話しします。
団子鼻は、図のように鼻先が団子のように丸いことを言います。
団子鼻だと鼻先がぼてッとして丸く大きい不格好な印象にみえてしまいます。
治療法
この団子鼻を治す方法としては、プチ整形と手術がありますが、プチ整形ならミスコという糸で高さを出す手術があります。
ミスコは、鼻先を高くしたり伸ばしたりする治療ですが、鼻先をテント状に高くすることで、細く見せることができます。
ただ、あくまで鼻先を伸ばしたり高くしたりすることがメインの目的の施術にはなります。
あとは、プチ整形としては切らない鼻尖縮小と言って切らずに鼻先を糸でしばる手術がありますが、手術ができない先生が多くやる施術で、 効果が不安定で、後戻りもしやすく、積極的にはすすめていません。
しっかり団子鼻を改善させるにはやはり手術になります。
鼻尖縮小には通常の鼻尖縮小と、より細くなるように工夫した3D法というのがあります。
どちらも鼻先の軟骨を寄せたり、尖らせたりすることで鼻先を細くする手術になります。
ただし、軟骨が小さい人や皮膚が厚い人では効果が出にくい傾向があります。 効果が出にくそうな方には3D法の方がお勧めです。
鼻先が低い・ぺちゃ鼻
最後に鼻先が低い人についてお話しします。
鼻先が低いとぺちゃ鼻などと言われますが、鼻先にメリハリがなくて、のっぺりした感じに見えてしまいます。
鼻先を高くすれば、鼻先がシュッと整ってお顔にメリハリが出て整って見えるようになります。
治療法
鼻先を高くする治療法は、鼻先を伸ばす施術と同じです。
鼻先を伸ばす方向を正面(前方)方向に変えることで高さを出すことができます。
変化はこんなイメージになります。
施術は、プチ整形では糸の方法(ミスコ)があり、 手術では耳介軟骨移植と鼻中隔延長があります。
悩みが複数ある方の治療法
団子鼻、豚鼻、ぺちゃ鼻のそれぞれの治療法について簡単にご理解いただけたかと思います。
それぞれの悩みが組み合わさっている人は、治療を組み合わせると良いです。
ぶた鼻でもあり、団子鼻でもある方の治療
今回のテーマの「豚鼻でもあり、団子鼻でもある方」は、
プチ整形ならミスコ、
手術なら耳介軟骨移植か鼻中隔延長と鼻尖縮小を組み合わせる
ということになります。
基本的に鼻尖縮小を組み合わせる
ここで一点、お話ししておきたいことがあります。
それは、豚鼻や鼻先が低い人が手術をする場合、先ほどお話ししたように、耳介軟骨移植や鼻中隔延長といった治療をおこなうことになります。
それらは通常、鼻尖縮小も同時におこなっていくということです。
例えば耳介軟骨移植を単独でおこなうことはあまりありません。
これは、売り上げを上げたいために言っているわけでなく、そうしないと手術したのに効果が微妙になってしまうからです。
耳介軟骨移植は単独ではあまりやらない
耳介軟骨移植を単独でやらないことについてもう少し掘り下げて説明したいと思います。
もし耳介軟骨移植を単独でおこなった場合だと、鼻先に軟骨を入れるだけになるので、高さは出せますが、軟骨で鼻先のボリュームが増して、団子鼻感が増してしまいます。
また、鼻先に作った空間に軟骨をすぽっと入れるだけなので、ずれて左右差が出るリスクもあります。
こんな感じで耳介軟骨移植単独だと今一つということになる可能性が高いです。
もちろん、鼻先がもともとかなり細くて軟骨移植だけでも良いケースもありますが、まれなケースになります。
この辺りに関しては以前の「耳介軟骨移植を単独で施術する場合のリスク」というコラムで解説していますのでご参考になさってください。
なので、耳介軟骨移植をおこなう際には、鼻尖縮小と同時におこなって、鼻翼軟骨の土台を細く整えて、さらに移植耳介軟骨がずれないように、確実に中央に固定します。
そうすると、鼻先がスッキリ細くなり、かつ高さも出て、シュッとした整ったお鼻になりやすくなります。
また、鼻中隔延長の場合も、鼻尖形成術を同時におこなって、鼻翼軟骨を細くしたり、耳介軟骨を鼻先に載せてさらに鼻先の形を整えたりします。
ちなみに、切らずに治すミスコについても、先ほどお話したように、高さを出す効果にプラスして、鼻先をピンポイントに持ち上げますので鼻先が細くなる効果が出ます。
つまり、豚鼻・ぺちゃ鼻の人が鼻先の治療をおこなうと、ほとんどの場合で、自動的に鼻先を同時に細くして団子鼻も改善させていくことになります。
豚鼻、ぺちゃ鼻を治したい場合は通常、同時に鼻先を細くしていくことになるので団子鼻は自然と改善されると思っていただいて良いかと思います。
ただ、今言ったのは豚鼻やぺちゃ鼻の人が、鼻先に高さを出したり、伸ばしたりする場合の話であって、団子鼻を治すだけの場合は、鼻尖縮小単独で問題ありません。
症例写真
さて、それでは、症例写真を見ていただいて、手術の効果を見てもらおうと思います。
まず、今回のテーマの「豚鼻と団子鼻」の方に対しておこなった、3つの施術の効果を見てもらい、 次に、「ぺちゃ鼻で団子鼻」の方についても同じように見てもらうと思います。
豚鼻と団子鼻の症例
ミスコ
まずはミスコの症例写真です。
(手術前)⇒(1週間後)


正面からの画像を見ると、鼻先の頂点に高さが出たことで丸みのあったが鼻先が、細く見えるようになったのが分かります。
鼻先が伸びたことで鼻の穴も正面からやや見えにくくなりました。


横からの画像を見ていただくと、アップノーズで上を向いていた鼻先が術後は下方向に伸びて豚鼻が改善しましたね。
耳介軟骨移植①
次に、耳介軟骨移植と鼻尖縮小をおこなった方です。
(手術前)⇒(3か月後)


この方は、もともとアップノーズで、鼻の穴が目立つのを気にされていました。 なので、鼻尖縮小と軟骨移植で鼻先を下げて豚鼻を改善させることになったのと、先ほど話したように鼻先だけ下げると鼻孔縁が取り残されて鼻の穴の目立ちが残ってしまうので、鼻孔縁下降術もおこなって、鼻孔縁も同時に引き下げました。
まず正面からの画像を見ていただくと鼻先が下を向いたことで鼻の穴がぐっと目立ちにくくなったのが分かりますね。
ちなみに、この方は鼻尖縮小をおこなっているので、鼻先の太さも改善しています。




側面から見ていただくと、上がった鼻先が下向きになったのが分かりやすいですね。
鼻孔縁下降術で鼻孔縁も取り残されずに下がったことで横から見た鼻の穴も目立ちにくく仕上がりました。
この方のように、豚鼻で鼻の穴が目立つ方は、耳介軟骨移植だけでなく鼻孔縁下降術も併用するのがお勧めです。
耳介軟骨移植②
次の方も耳介軟骨移植と鼻尖縮小をおこなったかたです。
(手術前)⇒(3か月後)


正面から見ていただくと、軟骨移植で鼻先が下方向に伸びたことで鼻の穴が見えにくくなりました。
小鼻と鼻柱の関係ACRも上向きだったのがまっすぐぎみになって改善して鼻のバランスが良くなっています。




横から見ていただくと、術前はアップノーズで、鼻柱と人中部分の角度が90度より開いていたのが、術後は軟骨移植で鼻先が下を向いて鼻柱口唇角も90°に近づいてバランスが良くなりました。
鼻中隔延長
次に鼻中隔延長をおこなった症例写真です。
(手術前)⇒(3か月後)


正面の画像を見てもらうと、術前は豚鼻で鼻の穴が目だっていますね。
術後の画像を見ていただくと豚鼻が改善して鼻のバランスが良くなりました。
鼻中隔延長なので鼻先がしっかり伸びました。


横から見ると、アップノーズだった鼻が斜め下方にしっかり伸びたのが分かりますね。
上向きだった鼻先が下向きになってお鼻が整いました。
このように、鼻中隔延長では、鼻中隔に鼻先を固定するぶん、しっかり鼻先を伸ばすことが可能です。
ぺちゃ鼻と団子鼻の症例
それでは次に鼻先が低いいわゆるぺちゃ鼻の人の症例写真を見てもらいます。
ミスコ
まずはミスコの症例です。
(手術前)⇒(1週間後)


側面像を見ていただくと、鼻先が高くシュッとしたのが分かりますね。
術前は鼻先の上部がややわし鼻のように張り出していましたが、鼻先が高くなったことで、鼻背のラインが真っすぐになって鼻全体ラインが整いました。


斜めから見ていただくと、鼻先にしっかり高さがでたのが分かります。
さらに、ミスコでテント状に鼻先に高さが出たことで鼻先が細くなってよりシュッとした感じになったのもわかります。
耳介軟骨移植①
それでは、耳介軟骨移植と鼻尖縮小をおこなった症例写真を見てもらいます。
(手術前)⇒(6か月後)


正面から見ていただくと、鼻尖縮小で鼻先が細くなったのが分かります。
この画像で言うと主に赤丸部分ですね。
赤丸部分の鼻翼軟骨を寄せているので細くなっています。
そして、緑丸の鼻先の先っぽの部分。こちらは、軟骨を移植したことで高さが出たのが分かります。
なので、赤丸部分の鼻先が細くなっただけでなく、緑丸部分に高さが出て 鼻先全体がシュッと細くなりました。
次に横から画像を見てください。


鼻先の先っぽに高さが出て鼻先のラインがシュッとしましたね。
この方は、もともとぺちゃ鼻と言うほど鼻先が低くはありませんでしたが、鼻先に高さが出たことでラインがすっとして整いました。
ちなみに、耳介軟骨移植は、軟骨を単純に載せても土台の軟骨が沈んで高さが出にくいことがあります。
そうならない様に、今回の方は、鼻柱部分に補強の軟骨(ストラット)を立てています。
ストラットを立てることで鼻先の高さを出しやすくして後も戻りもしにくくしています。


下からの画像を見ていただくと、鼻尖縮小で団子鼻が細くなって、軟骨移植で高さがの出たのが良くわかります。
耳介軟骨移植②
次に、もうひと方、耳介軟骨移植で鼻先を高くして鼻尖縮小をおこなった方の症例写真を見てもらいます。
(手術前)⇒(1か月後)


この方は、先ほどの方と同じように、鼻尖縮小と軟骨移植、ストラットをおこないました。 鼻尖縮小は3D法と言って、通常の鼻尖縮小よりより細く、正面に高さが出やすい方法で手術をおこないました。
まず正面からの画像を見てください。
鼻先が細くなって団子鼻がすっきりしましたね。3D法なのでより細くなっています。
次に横からの画像を見てください。




術前の鼻先はやや低く、若干垂れぎみでしたが、鼻先に高さが出たことで鼻のラインがシュッとして整いましたね。
しっかり鼻先が細くなって、高さが出たことで、ぺちゃ鼻と団子鼻が改善しました。
鼻中隔延長
最後に鼻先が低く団子鼻だった方に鼻中隔延長と鼻尖形成をおこなった症例写真を見てもらいます。
(手術前)⇒(1か月後)


まず正面から見ると、鼻先が細くなって、鼻先にしっかり高さが出たのが分かりますね。
次に横からの画像を見てください。




鼻先にしっかり高さが出て鼻先がシュッとして整いました。
綺麗なお鼻になりましたね。
鼻中隔延長は、鼻中隔に固定してしっかり高さを出しているので、このように鼻先に高さを出しやすいです。
まとめ
以上が豚鼻や鼻先の低い人に対する治療と手術の症例写真でした。
イメージはお分かりいただけたでしょうか。
今日の話をまとめますと、 鼻先の治療法としては、団子鼻には鼻尖縮小手術が良いです。
また、豚鼻やぺちゃ鼻には、プチ整形ならミスコ(糸の方法)、手術なら耳介軟骨移植と鼻中隔延長という治療法があります。
自分が団子鼻なのか、豚鼻なのか、ぺちゃ鼻のか、その組み合わせなのか、しっかり見極めて手術方法を考える必要があります。
ただ、豚鼻を改善したり、鼻先を高くしたりする場合は、通常鼻先を細くしていくことになるので、団子鼻も同時に良くことになります。
少しでも鼻先を気にされている方の参考になればうれしいです。