糸リフトのメリットデメリットについて
作成日:2024.7.29
目次
糸リフトとは
糸リフトは、切らずにトゲのついた糸でお顔のたるんでいる組織をひっかけて引き上げ、リフトアップする施術です。
切りたくはないけれど、ある程度しっかりリフトアップしたいという方に適しています。
糸リフトは、フェイスラインやほうれい線の上などの中顔面のたるみを引き上げる効果があります。
もたついた部分を引き上げるので、小顔効果もあります。
また、ショッピングスレッドといってトゲのついていない糸もあります。
ホホやフェイスラインに網目状に吸収糸を入れてたるみを引き締めてリフトアップします。
寝た状態ではお顔がリフトアップされていますので、リフトアップされた状態で吸収糸(ショッピングスレッド)を網目状に入れることでお肌を支えてリフトアップ効果を出すことができます。
また、皮下からコラーゲンが増えることで肌にハリ・艶が出ます。
糸リフトは、切らないでもできる、比較的行いやすい施術だと思いますが、メリットの多い施術です。
このコラムでは、糸リフトのメリット、デメリットについてお話しします。
メリット
①切らない
切開しないので、手術の際にできる傷がとても小さいです。糸を入れる時にできる傷は針穴の大きさだけなので、傷は残りません。
なので、ダウンタイムがある程度とれればバレずに手軽にできる施術と言えます。
切らないで行えるリフトアップには、糸リフトのほかに照射系でダウンタイムなく行えるHIFUもあります。
②切らない中では最もリフトアップ効果は高い
切らずにおこなうリフトアップには、①でもあげたHIFUなどがありますが、糸は物理的にトゲで組織を引き上げますのでHIFUなどよりリフトアップ効果が高いです。
切りたくないけれどしっかり効果は出したいという方には糸のリフトは向いています。
③ダウンタイムは切る手術ほど長くない
糸リフトのダウンタイムは腫れや内出血がでますが、2,3日~1週間程度で軽快してくるため、当然切るリフトほどのダウンタイムもリスクもなく比較的手軽にやりやすいです。
④小顔効果もある
フェイスラインのたるみをリフトアップすることで小顔効果を出すこともできます。
ただし、後戻りしてくるので効果は半年~1年くらいです。
⑤たるみ予防にもなる
当院で使用するのは吸収される糸なので1,2年で溶けますが、溶けた後もコラーゲンの繊維が残り、顔の浅筋膜(SMAS)を強化してくれるのでたるみの進行を抑えることができます。
予防効果はある程度長く(3年~5年)保つと言われています。 なのでたるみはじめの方におすすめです。
糸の種類についてはこちらのコラムをご参照下さい。
⑥お肌にハリを出すことができる
糸の刺激で皮下にコラーゲンが増えていきますのでお肌まで波及してお肌にハリが出て若返り効果があります。化粧ノリも良くなります。
⑦リフトアップだけでなくホホのコケを少し改善する可能性がある
糸の中間部分にやや厚みを出すことができますので、糸を入れる位置や層を工夫することでホホのコケを少し改善させることができます。
⑧1回に2度効く
直後はトゲのひっかかりによって術後すぐにリフトアップ効果がでます。
そして、数か月かけて徐々にコラーゲンが増えることでリフトアップ効果が強化されるだけでなく、お肌にハリがでたり、長期的にたるみを予防する効果も出てきます。
⑨何度も繰り返すことができる
吸収糸であれば糸は溶けて吸収されますので何度も繰り返して行うことができます。
糸のリフト効果は1年くらいですので、1年ごとに定期的に糸リフトを繰り返してリフトアップ効果を維持することができます。
⑩1回あたりのコストは安い
糸リフトは当院では6本で7万円くらいから、10本で11万円くらいから行うことができます。
フェイスリフトは50~90万円ですので1回あたりの施術のコストは安圧倒的に安いです。
ただし、効果の持続が糸リフトが1年、フェイスリフトが5~10年ですので、効果の期間と金額で考えると結局糸リフトと切開フェイスリフトとのコストは同じくらいと思っていただくと良いかもしれません。
デメリット
①ダウンタイムがある
切らないとはいえ麻酔をしたりトゲ付きの糸を埋め込んでいきますので、腫れや内出血、痛み・つっぱり感など、ダウンタイムは多少出ます。
2,3日~1週間ほどのご都合をつけてもらっておこなうと安心です。
②切るリフトより効果は弱い
当然たるみを切除するフェイスリフトに比べると効果は弱くはなります。
ただし、HIFUなどの照射系のリフトアップに比べるとリフトアップ効果は高くなります。
③後戻りがあり、効果の持続期間が短い
糸リフトは糸のトゲでたるみを引き上げますが、たるみを切除しているわけではないので、引き上げた組織は少しずつ伸びてもどってしまいます。
糸のリフトアップ効果は半年~数年で見ていただくと良いです。
ただし、コラーゲンが増えてSMASが強化されるためたるみの進行を抑える効果がでて、3年ほどはたるみ予防効果があると言われています。
④ノーリスクではない
糸リフトはリスクが少ない施術ではありますが、感染や顔面神経麻痺のリスクがまれに起こりえます。
ただ、きちんとした施術をおこなってもらえば通常は起こらないですし、仮に起こったとしても少しずつ治ることがほとんどなので、過剰な心配はいらないかと思います。
糸リフトのリスクについては下記のコラムをご参照ください。
⑤いろいろ糸があってわかりにくい
糸リフトは、集客するためにそれぞれのクリニックの特色を出したり、料金を高くするために差別化されていたり、いろんなネーミングがあったりしてややこしくて選びにくいですよね。
ただ、いろいろな名前で呼ばれていても結局ほとんど同じ糸だったり、言われるほど大きく効果は違わないことも多いです。
糸リフトはどの糸でも結局後戻りしますし、個人差もあり、客観的なデータで評価が難しい施術です。
なので、いくらでも宣伝では言い様があり、鵜呑みにはできないかと思います。
判断するのが難しいところですが説明が納得できるかもそうですし、口コミや評判などを調べて把握して判断するしかないと思います。
また、糸リフトは繰り返しおこなえるものですので、実際にいろいろ試しながら自分に合っている糸を判断するのも良いと思います。
糸の種類によって形状や素材、構造などによって引き上がりが強いとか、長持ちしやすいとか、多少の特性の差はあるので、自分に合ったものを選んでいただくと良いかと思います。
まとめ
以上が糸リフトのメリット・デメリットでした。 糸リフトはメリットが多くてたるみはじめの方のメンテナンスとしては最適かと思います。
糸の特性や料金をよく調べてご自身に合った糸を選んでおこなっていただくのが良いかと思います。