20年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。 「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。
眼瞼下垂治療で目元の印象はどのくらい若返る?症例写真をもとに解説
作成日:2025.6.1
目の開きが悪くて悩まれている方も多いと思いますが、眼瞼下垂の治療で目の開きを良くして目を軽くし、明るく見せることが可能です。
今回は眼瞼下垂の治療で目元がどれくらい若返るかを症例写真を見てもらいながら解説したいと思います。
目次
眼瞼下垂とは
まず眼瞼下垂について簡単に説明しますと、目の開きが悪くて黒目がたくさん隠されてしまっている状態ですね。
イメージは、ガチャピンのように眠たい目力がないこんな感じです。
鏡をじっと見ると目は開きますので、意外と自分が眼瞼下垂ということに気づいていない方もいらっしゃいます。
ただ、他人から見ると目の開きが悪くて眠そうに見えてしまっています。
眼瞼下垂のチェック方法は別のコラムでも解説していますのでご参考ください。
眼瞼下垂で瞼が重いと、常に眉を上げておでこにしわができやすかったり、頭痛や肩こりになりやすくなったりします。
治療法とその効果
眼瞼下垂の治療法には切らない眼瞼下垂と切開する眼瞼下垂の治療法があります。
眼瞼下垂の治療で目の開きが改善すると以下のような効果が期待できます。
①当然目の開きが良くなって目力が出ます。
眠たい感じだった目元が改善して若々しなり明るくなります。二重もはっきりして深く入りやすくなります。
②目が開きやすくなることで視野が広くなって見えやすくなります。
③目元が軽くなります。
瞼が軽くなることで眉を上げなくてもよくなるので額のしわが改善し、頭痛肩こりも改善する傾向があります。
④目の開きが良くなることでくぼみ目が少し改善する傾向があります。
切る眼瞼下垂と切らない眼瞼下垂
それぞれのメリットとデメリットと適応
眼瞼下垂には切ると切らないがあるのですが、これも他のコラムでいろいろ解説していますので参考にしてもらうと良いのですが、
切る眼瞼下垂は二重の全切開と同じように瞼を切開しておこないます。
切らない眼瞼下垂は瞼の裏側を糸で結ぶことで眼瞼下垂を改善させます。
簡単にそれぞれのメリット・デメリットをお話しすると 切る眼瞼下垂のメリットは、切ってしっかり眼瞼下垂を改善することができます。
程度の強い眼瞼下垂の方にも効果があります。
また、同時に二重をしっかり安定させることができます。
デメリットはダウンタイムが1か月と長くなること、修正が手軽にはできないというのがあります。
次に切らない眼瞼下垂のメリットはダウンタイムが1週間くらいと短くて、再手術がやりやすいというのがあります。
デメリットは、切るに比べてやや弱くなることと、程度の強い眼瞼下垂ではお勧めできないというのがあります。
ざっくりとしたイメージとしては、軽い眼瞼下垂や多少の左右差を整える場合や、ダウンタイムを短くしたい方には切らない眼瞼下垂がおすすめです。
ダウンタイムが長く取れる方で、程度の強い眼瞼下垂の方や、同時に二重をしっかり安定させたい方などでは切る眼瞼下垂がおすすめです。
お分かりいただけましたでしょうか。
偽性眼瞼下垂との違いに注意、表のたるみと裏のたるみで治療が変わる
ちなみに、眼瞼下垂というのは、イメージとしては、まぶたの裏側がたるむから起こると思っていただくと良いです。
厳密には、柔軟性がなくなったり筋力がなくなったりが原因のこともありますが、ここではわかりやすく、眼瞼下垂は瞼の裏側がたるむと思ってください。
瞼を開ける力は瞼の裏側を伝わるので裏側がたるむと目の開きが伝わりにくくなります。
なので、眼瞼下垂の治療ではこのまぶたの裏側を短縮して目を開けやすくします。
ただ、瞼の裏側だけでなく、表側、つまり上瞼の皮膚ですね、こちらもたるんできます。
そして、まぶたが重くなったり黒目が見えにくくなる原因には、眼瞼下垂だけでなく、皮膚のたるみで起こることがあります。
まぶたの皮膚のたるみが強くなってくると当然二重が狭くなり、黒目やまつ毛も隠されます。
特に外側でたるみが強くなるので、三角目になってきたりします。
そして、眼瞼下垂と同じように、瞼が重いので眉を常に挙上するので、おでこのしわが出やすくなったり、頭痛になったりもします。
また、見えにくいのであごを上げたりして肩こりが出やすくなります。
この上瞼のたるみのよる眼瞼下垂は、偽の眼瞼下垂、偽性眼瞼下垂とも呼ばれています。
この上まぶたのたるみによる偽性眼瞼下垂は眼瞼下垂の手術をしても当然改善はしません。
逆にたるみは悪化してしまう可能性があります。
偽性眼瞼下垂は眉下切開で瞼の皮膚を切除するのが最も効果的です。
眼瞼下垂なのか、偽性眼瞼下垂なのかでは治療法が全く違うため、しっかり見極める必要があります。
この辺りについては以前のコラム「眉下切開と眼瞼下垂術のどちらを選ぶべき?」 で解説していますのでご参考ください。
症例写真
それでは、ここから切る眼瞼下垂と切らない眼瞼下垂の症例写真を見ていただいてその効果を見ていただきます。
症例写真①(切らない眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


まず切らない眼瞼下垂の一人目の方です。
この方は同時に目尻切開と切らないたれ目術もおこなっています。
さて、術後の画像を見ていただくと、目がしっかり開くようになって、黒目が大きく見えるようになりましたね。
目力が出て目が明るくなりました。
目の開きが改善したことでくぼみ目も改善したのが分かります。
切らない眼瞼下垂でも、これくらいしっかり眼瞼下垂を改善させることは可能です。
ちなみに、目尻切開と切らないたれ目をおこなったことで外側の白目も大きく露出するようになり、しっかりデカ目効果も出ています。
症例写真②(切らない眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


次は切らない眼瞼下垂二人目の方です。
術前の画像を見ていただくと、二重は広く不安定で、黒目も若干隠されていて、どことなくぼんやりとした印象でした。
この方は切らない眼瞼下垂と二重埋没法を同時におこないました。
術後の画像を見ていただくと、切らない眼瞼下垂で目力が出て、埋没法で二重もはっきりとして安定して、ぼんやり感がなくなったのが分かります。
切らない眼瞼下垂の手術をおこなうと上瞼にボリュームが出て、二重が不安定になったり、狭くなったりするリスクがあります。
なので、切らない眼瞼下垂と同時に二重埋没法をおこなうことで二重を安定させることも多いです。
ちなみに、当院では切らない眼瞼下垂プレミアムというメニューになります。
症例写真③(切らない眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


切らない眼瞼下垂3人目の方です。
術前は黒目の上部が隠れており、ぼんやりした眠たそうな印象の目元ですね。
切らない眼瞼下垂をおこなった術後の画像を見ていただくと、目力が出て、目元が明るくなったのが分かります。
ちなみに、術前は特に左目の開きが悪かったので、左をしっかりめに短縮して、左右差を減らすように調整しておこないました。
以上です。
まず切らない眼瞼下垂の3症例を見てもらいました。
切る眼瞼下垂 症例写真
次は切る眼瞼下垂の症例写真を見てもらいます。
切る眼瞼下垂は挙筋前転術と言います。
基本的に切る眼瞼下垂は切らない眼瞼下垂も目の開きを改善する効果は同じです。
症例写真④(切る眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


では、一人目の症例写真です。
この方は目頭切開も同時におこなっています。
術前は眼瞼下垂が強いわけではありませんでしたが、術後は黒目の露出が増えて目力が出ましたね。
そして狭かった二重が、切開をしたことで広くはっきりとしたラインになりました。
二重が広くなって目力が出たことで、目が大きく華やかになって明るい印象になりましたね。
症例写真⑤(切る眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


次は、切る眼瞼下垂2人目の方です。
この方は、術前は黒目が隠れて眠たい印象の目元ですね。
術後を見ると、黒目がはっきり露出して目力がしっかり出ましたね。
眼瞼下垂をしたことで二重も深く引き込まれやすくなってはっきりした二重になっています。
術前のぼんやりした印象が改善して、はっきり明るくなりました。
症例写真⑥(切る眼瞼下垂)
(術前)→(術後)


切る眼瞼下垂3人目の方です。
この方は、目力を出して目元をはっきりさせたいというのと、目頭側の二重を平行型にしたいと希望があり、切る眼瞼下垂と一緒に目頭切開も行っています。
術前は少し眠たそうな目元でしたが、術後はしっかり眼瞼下垂の効果が出て目の開きが良くなって黒目が大きく露出するようになりました。
二重も広く作っているので、目の縦幅がさらに出たことと、目頭切開で目の横幅も出たことで目が縦横しっかり大きくなりました。
また、目頭切開を併用したことでご希望通り平行型の二重になっています。
二重全切開と目頭切開を組み合わせるのが一番平行型になりやすいです。
以上が切る眼瞼下垂の3人の症例写真でした。
このような感じで眼瞼下垂は、目の開きを良くして目を軽くすることができます。
偽性眼瞼下垂の治療について
ちなみに、先ほどお話しした、まぶたの表側のたるみによる偽性眼瞼下垂の治療についてもお話しします。
偽性眼瞼下垂の治療は通常は、眉下切開で瞼のたるみを切除することでおこないます。
ここで、眉下切開の症例も見てもらいます。
症例写真⑦(おまけ、眉下切開)
(術前)→(術後)


眉下切開は2人の方の症例写真を見てもらいます。
まずは一人目の方です。 術前はたるみが強く、まぶたが重く厚い印象でした。
たるみで黒目やまつ毛が隠されてしまっていて、眼瞼下垂のように見えますが、本当は瞼の皮膚のたるみによる偽性眼瞼下垂の方です。
なので、眉下切開で皮膚のたるみをしっかり取ることになりました。
術後を見ていただくと、たるみで隠れていたまつ毛や黒目がはっきり見えるようにな って、目が大きくなりました。
眼瞼下垂を改善したような効果が出ます。 瞼の厚みも減ってすっきりしています。
たるみが減ったことで目と眉が近づいてまぶたの間延び感も改善していますね。
この偽性眼瞼下垂ですが、クリニックによっては眼瞼下垂の手術を勧めるところがありますので注意しましょう。
偽性眼瞼下垂は眉下切開が必要です。
症例写真⑧(おまけ、眉下切開)
(術前)→(術後)


次は眉下切開2人目の方です。 この方も術前はたるみが強く、まぶたも厚ぼったかった方でした。
眼瞼下垂のように見えますが偽性眼瞼下垂です。
眉下切開をおこなったことで、まぶたのたるみが解消されて黒目やまつ毛が大きく露出するようになり目が大きくなりましたね。
また、まぶたの厚みも解消されて、目元がスッキリしています。
眉下切開は、二重が広くなる、まぶたの厚みが減る、目が大きくなる、目と眉を近づいてバランスを良くするなどの効果がある、一石二鳥、一石三鳥というような非常に効果的な手術になります。
瞼にたるみがある方にはお勧めの施術です。
眉下切開の症例写真はHPでも紹介していますので、眉下切開の症例をもっと見たい方はそちらも参考にしてもらえればと思います。
眼瞼下垂と偽性眼瞼下垂が組み合わさっていることもある
これまで、眼瞼下垂とまぶたのたるみを改善させる症例を見てもらいましたが、先ほどお話ししたように、それぞれ瞼の裏側と表側のたるみなんですが、表裏同時にたるんでいる人もいらっしゃいます。
また、老化と共に誰でも表裏両方がたるんできます。
なので、まぶたの全体、表裏がたるんでいて眼瞼下垂の手術と眉下切開を同時に行う必要がある方もいらっしゃいます。
最後に、眼瞼下垂の手術と、眉下切開を両方おこなった症例写真も参考に見てもらおうと思います。
症例写真⑨(おまけ、眼瞼下垂+眉下切開)
(術前)→(術後)


眼瞼下垂の手術と眉下切開をおこなった症例の方、一人目の方です。
まぶたの厚みを気にされていて、目元をはっきりさせたいということで両方の手術をおこなっています。
術前はやや皮膚のたるみがあってまぶたは厚ぼったい感じでした。
厚みを減らして二重をはっきりみせるために眉下切開をおこないました。
また、術前は目の開きは悪くはありませんでしたが、より目元をはっきりさせるために切らない眼瞼下垂もおこなっています。
眼瞼下垂が強いわけではないので切るリスクを取らなくても切らない眼瞼下垂で十分です。
術後の写真を見ていただきますと、まぶたの厚みが減って、二重は本来の丸みのある二重が出てきましたね。
目力も出ています。
無理やり目を大きくしたような違和感なく、目全体がすっきりしつつ目を大きくすることができました。
この方は眼瞼下垂があるわけではないので全体に瞼がたるんでいるというわけではありませんでしたが、一例として参考にしてもらえればと思います。
症例写真(おまけ、眼瞼下垂+眉下切開)
(術前)→(術後)


次に、眼瞼下垂と眉下の併用のもう一人の症例の方を見ていただきます。
この症例の方は二重埋没法おこなっても狭くなってしまった方で、ぱっちりした二重にしたいと希望されました。
皮膚のたるみがあることで二重幅が出にくく戻りやすかったため、眉下切開で二重幅を出しやすくすることになりました。
ただ、眼瞼下垂があるため、二重幅を広くしても目元がぼんやりして眠たい印象になってしまうのが予想されたため、眼瞼下垂で目の開きを改善することになりました。
ご希望のようにぱっちりした二重になりましたね。 眉下切開で二重幅が出やすくなりました。
また、切る眼瞼下垂の手術をしたことで目力も出て、戻りにくいはっきりした二重ができました。
こんな感じで、まぶたの全体のたるみが改善すると、目がスッキリして二重幅がでやすくなり、目力もでることで目が明るく大きくなります。
逆に言うと、瞼全体がたるんでくると、目が小さくなり、老けて見えるようになります。
まぶたのたるみも、眼瞼下垂もある方では、眼瞼下垂と眉下切開の手術を併用することでぐっと目元を若返らせることができます。
まとめ
以上が切る眼瞼下垂、切らない眼瞼下垂、そして偽性眼瞼下垂の手術の症例写真でした。
眼瞼下垂の手術をおこなって目の開きを改善することで目元が明るく若々しくなるのが分かっていただけたかと思います。
ただし、先ほども話しましたが、眼瞼下垂と偽性眼瞼下垂の治療は全く違う治療なので、まぶたが重い原因が、眼瞼下垂なのか、皮膚のたるみなのかをしっかり見極めることが重要になります。
ただし、眼瞼下垂と皮膚のたるみと同時に起こっていることもよくあり、その場合は併用治療がとても効果的になります。
自分がどの手術が合っているのか良くわからないという方は、カウンセリングで是非ご相談いただければと思います。