20年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。 「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。
【エラボトックス】小顔効果を維持するには、半永久的に打ち続ける必要があるのか
作成日:2025.11.7

エラボトックスはエラの咬筋という筋肉にボトックスを注射する治療です。
図で言うとこの赤い部分の筋肉ですね。
咬筋に注射することで簡単に小顔になれる とても人気の施術ですが、しばらくすると筋肉の厚みは戻ってきてしまいます。
エラボトックスの効果を持続させるために、打ち続ける必要はあるのでしょうか。
今日はエラボトックスの効果の持続についてお話ししようと思います。
エラボトックスとは
本題に入る前にエラボトックスについて簡単に復習させてください。
先ほど言ったように、エラボトックスではエラの咬筋という噛む筋肉にボトックスを注射します。
ボトックスで筋肉の動きを止めて、廃用性萎縮と言って使わない筋肉がやせていくことで、咬筋が薄くなって小顔効果が出ます。
ちなみに、噛む筋肉は他にもあるので、噛めなくなることはありません。
咬筋が厚い人ほど厚みが減りやすく、より小顔にすることができます。
咬筋はお顔を正面から見たときにエラの外側の厚みですので、エラボトックスでは、エラ部分を中心に、お顔が細くなってすっきりします。
エラボトックスの症例写真
(処置前)→(処置後)


症例写真で言うとこんな感じですね。
エラがすっきりして小顔になったのが分かりますね。
エラボトックスは、こんな感じで手軽に小顔効果を出すことができます。
また、エラボトックスは、小顔効果だけでなく、食いしばりを減らすことができます。
なので、歯医者さんなどで食いしばりが強いと言われてエラボトックスをおこなう方もけっこう多くいらっしゃいます。
あとは、顎関節症の人が症状を緩和するのに行ったりもします。
エラボトックスの効果
さて、エラボトックスの効果ですが、先ほど言ったように廃用性萎縮を狙うので、注射してすぐに効果が出るのではなく、1か月~1か月半くらいかけてゆっくり小顔効果が出てきます。
徐々に効果が出るので、自分では変化が分かりづらいことがありますが、久しぶりにあった人などには気づかれやすいです。
効果を見るために処置前に写真を撮っておくことをおすすめします。
ちなみに、エラの筋肉の厚みは個人差があり様々です。
エラボトックスを希望される人は咬筋の厚みが強い方が多いですが、ボトックスは、その方の筋肉の厚みに応じて咬筋全体の動きをしっかり抑えられる量を注射するのが大切です。
筋肉の厚い方では、しっかり量のボトックスを咬筋全体に注入することでしっかり効果を出して長持ちさせることができます。
筋肉が厚みに対してボトックスの量が少ないと、効果が弱くて戻りやすいだけでなく、筋肉の動きが一部残ってしまい、かむと変に盛り上がってしまうといったリスクが出ることがあります。
どれくらいの量を注射すればいい?
初回は咬筋は厚い人が多いので、まずしっかり量で咬筋を減らすのが良いです。
何度かやっているうちに薄くなれば、筋肉量に応じてボトックスの量を減らしたりして調整するのが良いです。
当院では、エラボトックスの注入量は、3段階、強中弱があって、小顔ボトックス、倍量の強力小顔ボトックス、2.5倍の量の超強力小顔ボトックスというメニューがあります。
筋肉の厚みによって使い分けてもらっています。
エラボトックスの打ち方としては、初回は咬筋の厚みが一番厚いので、筋肉に応じたしっかり量のボトックスを打つのがおすすめです。
咬筋がしっかりしている方では、初回は強力量で注射することが多いです。
そうするとしっかり咬筋が減ってくれるので小顔効果が出やすくなり、長持ちもしやすくなります。
ホホのコケが気になるとか、少しずつ減らしたいという方では、通常量でも可能です。
ただ、しっかり小顔効果を出して長持ちさせるには3ヶ月ごとに2,3回繰り返すと良いです。
先ほど話したように、エラボトックスをした後は、咬筋は半年から1年で7,8割戻ってくることが多いです。
その際は、筋肉の厚みに合った量のエラボトックスを追加で注射していただくと良いです。
さて、それでは本題のエラボトックスの長期的な効果はどうかについてお話ししていきます。
エラボトックスの効果の持続は?
冒頭でエラボトックスは後戻りすると言いましたが、完全に戻らないことも多いです。
エラボトックスで減らす咬筋というのは噛む筋肉と言いましたが、他に、側頭筋や内側翼突筋などの筋肉でも噛みますので、それらの他の筋肉が強くなってくれることで咬筋は薄く保ちやすくなる可能性があります。
また、エラボトックスを繰り返すとエラの骨が徐々に吸収されて薄くなりやすいとも言われています。
なので、後戻りはあるけれど繰り返し注射すると効果は維持されやすくなる可能性があるんですね。
ただ、効果の持続には当然個人差があります。
2,3回の注射でエラが薄く保つ人もいれば、何度やっても100%近く戻ってしまう人もいます。
なので、注射を繰り返す中で、その方に応じて、注入の頻度や量を決めていくのが良いのかなと思います。
経験的には、多くの人ではエラボトックスの効果は半年から1年で7,8割戻るという印象です。
完全に戻らず、2,3割効果が保っていることが多いです。
ただ、食いしばりが強い方等ではほぼ完全に戻ってしまう方もいらっしゃいます。
先ほど言ったように、繰り返し打つことで筋肉が薄くなり効果がある程度保ちやすくなります。
繰り返し注射する中で、筋肉が薄く保てれば再注入の期間を延ばせますし、再注入の量も少なくて済む可能性があります。
結局、今回のテーマのエラボトックスの効果を半永久に効果を持続させるにはどうしたら良いかということについてですが、 基本的には、効果を持続させるためには、繰り返し注射する必要があるよということです。
ただし、長く繰り返すと、途中でやめてもある程度効果を保ってくれる可能性があります。
また、再注入の間隔をある程度長くできたりできる可能性があります。
長期間エラボトックスを繰り返している方では、ボトックスをやめたとしても長期にわたって効果を保つ方もいらっしゃいます。
効果の持続には個人差があるので断定はできませんが、エラボトックスは繰り返すと効果が持続しやすくなる可能性はあります。
なので、エラボトックスの効果を持続させたい方はエラボトックスを繰り返し打つことをおすすめします。
繰り返す中で、戻り具合をみながら、ボトックスの量や間隔を調整するのが良いです。
そして、ある程度効果が保つようなら治療をやめてもらって様子を見るのもありかなと思います。
ただし、1回、2回で長い効果を期待するのは難しいかと思いますのである程度繰り返す必要があります。
目安は、まずは半年から1年ごとに5,6回の施術がおすすめです。
まとめ
エラボトックスは打ち続ける必要がある人もいますが、何度も繰り返せばやめても効果がある程度保つこともあるということでした。
はっきりした答えにならなくて申し訳ありませんが、エラボトックスの効果に満足して、これから効果を持続させたいという方には、少しでも参考にしていただけたらと思います。