20年以上の実績を持つ美容外科専門医。丁寧で繊細な施術でお客様の望む実現を目指す。 「お客様のもつ本来の美しさを引き出す」ことをモットーに「もとび」美容外科クリニックを設立。
Qスイッチルビーレーザー施術の様子と症例写真
作成日:2025.6.23
シミの種類
今回はシミについてのコラムですが、ひとくちにシミといっても、いくつか種類がありますね。
代表的なシミを見ていくと、まずは、お顔の側面などにスポット状にある一般的なシミは、老人性色素班と呼ばれるものがあります。
あとは、数ミリの細かなしみが図のように散在するそばかす。
これも有名なシミの一つです。
また、皮膚の深いところにメラニン色素が沈着するAMD(真皮メラノサイトーシス)というシミもあります。
あとは、治療の厄介な肝斑というシミもあります。
こすりすぎや乾燥などで皮膚のバリア機能が破壊されておこる色素沈着です。
Qスイッチルビレーザーは、今話した代表的なしみのうち、スポットのシミ(老人性色素班)とか、そばかす、ADM(真皮メラノサイトーシス)に対して効果的なレーザーです。
ただし、肝斑がある方はレーザー治療をおこなうと悪化するためおこなうことができず、内服やレーザートーニングと言った治療が必要になります。
さて、シミに効果的なQスイッチルビーレーザーですが、今回のコラムでは、実際どのように治療をしていくのか、施術の様子を見ていただこうと思います。
施術の様子
⇩実際の施術の様子は下の動画をクリックしてください⇩
Qルビーレーザーの機械の説明をしていきます。
Qスイッチレーザーは20n秒、0.00000002秒で694nmの波長のレーザーを当てていきます。
694nmはルビーの色はこの機械の色のように赤い色のレーザーです。
IWP(immediate whitening phenomenon)といって直後に白くなるような出力であてていきます。
網膜にあたると危ないので、保護眼鏡をします。
輪ゴムではじくような痛みなので施術は麻酔なしで可能です。
処置後の注意点
照射後は一時的に色が濃くなったり赤みがかったりすることがありますが、1,2週間でかさぶたのように剥がれたりして次第に薄くなっていきます。
また処置後は軟膏やテープなどの処置が1週間ほど必要になります。
炎症が強くならないように施術後はこすらないようにして、紫外線も避けてください。
半数以上の方では、炎症を起こして2,3週間後に炎症後の色素沈着を起こしてしまうことがあります。
炎症後の色素沈着は数ヶ月~1年ほどで消えていきます。
以上がQスイッチルビーレーザーの具体的な照射の様子でした。
どんな感じで照射しているかイメージつきましたでしょうか。
それでは次にQスイッチルビーレーザーの症例写真を見てもらいます。
症例写真
症例写真①
(処置前)


(照射直後)→(2か月後)


処置前後の比較 前→後


左ほほのシミ2か所を照射しました。
左ほほの2か所のシミ、脂漏性角化症ですが、厚みはそれほどでないのでQスイッチルビーレーザーをあてました。
赤丸の部分です。 直後はIWPが起きて白くなっていますね。
2か月後は照射したシミが目立ちにくくなりました。
手術前後の比較を見てもらうとわかりやすいかと思います。
まだ薄くの残るのでもう一度レーザーを当てると良いです。
厚みある脂漏性角化症は電気メスやCO2レーザーで削るのも良いです。
料金:10,780~107,800円(税込) リスク:一時的な赤み、肝斑悪化、色素沈着
症例写真②
院長もレーザーあててみました。症例写真です。
(処置前)


(2日後)→(2か月後)


右の頬骨部分やホホ部分のシミにQスイッチルビーレーザーをあてました。赤丸の部分です。
2日後の画像を見てもらうと、照射したシミがかえって濃くなっているのがわかりますね。
これは徐々に薄くなっていきます。 2か月後の画像を見てください。
照射したシミはかなりうすくなったのがわかると思います。
(処置前後の比較)前→後


レーザー前後の比較画像を見ていただくと、点々と目立っていたシミが薄くなって横顔全体のだいぶ明るい感じになりました。
若返り効果がでますね。
今回は試しで右の目立つシミだけ当てましたが、折を見て他のシミにも当ててどんどんシミを減らしていこうと思います。
症例写真③
別の症例です。施術後の経過をみてもらいます。
(処置前)→(処置直後)


(3日後)→(10日後)→(6か月後)



処置前は右頬にコイン上のシミがありますね。Qスイッチルビーレーザーをあてると、照射直後はIWPがおこります。
3日後は赤くなっていますね。しばらくは色が濃くなったり赤くなったりします。
1週間はテープ保護と軟膏が必要です。 10日後はシミが消えていて、うっすら赤みが残っています。
赤いうちは敏感になっているので、こすったり紫外線を当てたりしないようにする必要があります。
このしばらく後から色素沈着がおこることがあるので注意して経過をみる必要があります。
(処置前)→(処置後)


6か月後はコイン状のシミはきれいになくなりました。
症例写真④
最後にそばかすの症例を見てもらいます。
(処置前)→(処置後)


Qスイッチルビーレーザーはそばかすにもよく効きます。
鼻にまたがって両頬骨に広がる典型的なそばかすも、レーザー後はきれいにうすくなりましたね。
シミがなくなるとお肌は明るくきれいになります。 お顔もすっきりして若返り効果も出たかと思います。
まとめ
以上がQスイッチルビーレーザーの実際の照射の様子や症例写真でした。
どんな施術か具体的にお分かりになりましたでしょうか。
ダウンタイムはある程度大丈夫という方で、一度でしっかりシミを治療したい方にQスイッチルビーレーザーはお勧めです。
ただし、どんなシミも100%取れるというわけではありません。
レーザーでとれないシミもありますのでご理解いただければと思います。
また、何度もお話ししていますが、肝斑はレーザー治療できません。(出力を弱く当てるトーニングは可能です)
Qスイッチルビーレーザー以外もシミを取る方法はあります。
例えばダウンタイムを少なくしたい方でスポット照射を希望される方はピコレーザーがおすすめですし、ダウンタイムを少なくして顔全体のシミやくすみ・赤みを一度に治療したい方には、IPL(光・フォト治療)が有効です。
ただし、繰り返しの照射が必要になります。
選択肢はいくつかありますので、ご自身のご希望にあったシミ治療をおこなっていただくのが良いかと思います。